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↑(本館ホームページ)
2020年、あなたが居るこの世界崩壊
↓
しばらく続くグレーノイズ無世界
↓
18狂神集結
↓
「レッズ・エララ」創造
↓
古代魔法文明
18狂神の分裂、神が「神的存在」へと、「薄まっていく(度重なる分裂)」時代
↓
「一般存在」の台頭、冒険による世界開拓、
神的存在の時代の終わり
革命、動乱、魔法、野蛮の時代
↓
歴史上初めて、神が殺された。「神討ち」登場。
同人誌『レッズ・エララ神話体系』全13巻出版、完結。この世界の「知」が完成する。
異次元に行った奴らが物凄くごく少数居た。
↓
ヴェイパーコフィン大量生産開始
カグヅチエフェクト理論に端を発する「一般現代魔法科学」理論体系完成。
人工生命心理学の発達、初のデジタル不老不死者の誕生
この時代の神討ち……8名。つまり8名は神が死んでる。
↓
ガージャーシャ・レチリパ、大学入学試験に落ちる。
「神を射出する銃火器」誕生
↓
マナの完全制御完了
虚数空間の確認
太陽黒点と異次元が結び付く
世界のリソース量に少し不安が診られた
↓
「二度とない365日」と呼ばれる、1年間の奇妙な戦乱が起こった。
次元アセンションの部分的成功、レッズ・エララ崩壊
↓
「自然」の幻想暴走が開始
「一般存在」の物理人口は最盛期の0.5割を割り込む
↓
極東魔王、永眠
このTRPGは、中の人(同人サークル・8TR戦線行進曲)が制作した、基本ソロプレイ仕様の「与太話シチュエーション生成アナログゲーム」です。
ひとつでも多くの与太話ネタ(=神話)を生成するのが、制作の動機であり、最終目標です。
(必要なものはだいたい上記の写真。あ、ダイスは普通の出目1~6の1個で全然大丈夫です。)
※中世編のTRPGゲームシステムはこちら
……Brahmacharya(禁欲)のざおうごんげん
あなた(プレイヤーのこと。キミ、貴様)は、
のいずれかになって、ほうき星町の中で1日を過ごします。
当然の如く例によってどいつもこいつも暇を持て余しているので、あなたはダイスを振って「ヒマ判定」をして、行動を決定します。
ちなみに、このゲームをしていて、いつでも「ヒマだなー」と思ったら、いつでも割り込む形で「ヒマ判定」をしてください。
ヒマ判定の〇×の作り方としては、シンプルに、「●●(行動)」と「●●(反対の行動)」でつくります。具体例でわかりやすく言いますと、
(ヒマだなー)
→「町を見てまわる」
→「家で過ごす」
これくらいのゆるさで結構です。とにかくダイスを振って、どちらかにします。ヒマな人間にとって、「どちらでもない状態」っていうのは結構キツいんだ……。
さて、ここでセリゼ・月読・フレアのどれを選んでも、仮に「町を見てまわる」(舞台シチュエーションの決定)としたところで、そこから何をしたらよろしいの?という話になります。
そこで、NUK分岐システムが出てきます(えぬゆーけー、と読みます)。
あなたは、セリゼ・月読・フレアの誰だとしても、その舞台で何か行動をするたびに、毅然とした意志ある行動をとってもらいます。
真に毅然とした行動とは、「のむ(呑)、うつ(打)、かう(買)」の三拍子です。
ただ、この三拍子も、キャラの趣味によって、見せる姿が相応に変わってきます(単なる欲望のグラデーションじゃねえか的なツッコミ禁止)
ヒマをつぶす→有意義なことをしよう
(1)食べる
(2)殴る
(3)遊ぶ
ヒマをつぶす→世界を見分しよう
(1)ヤニ(煙管をふかす)
(2)茶をしばく
(3)符を書く(東洋魔術行動)
ヒマをつぶす→何か物を作ろう
(1)模型キットを買う
(2)キットを作る
(3)メンテナンスをする
こうしたNomu(呑)、Utsu(打)、Kau(買)といった毅然とした行動を絶えずとっていくことにより、1日を豊かに過ごしていこうじゃないか、というのがこのゲームです。
プレイキャラ「セリゼ」
シチュエーション「町をみてまわる」
↓
ヒマ分岐「本屋に行く」
↓
×(行かない)
↓
意志の理由:NUK分岐システム
↓
ルート「打つ(Utsu)」
↓
セリゼ「まだ雑誌投稿ハガキの掲載は先だろ」
(ゲームブック雑誌の読者参加企画に投稿したセリゼだった)
↓
ヒマ分岐「湖に行く」
↓
〇(行く)
↓
行ってどうする:NUK分岐システム
↓
ルート「買う」
↓
セリゼ「アイスでも買ってぼんやりするか……」
↓
ヒマ分岐「駄菓子屋でストロベリーアイスを選ぶ」
↓
〇「ストロベリー、キミに決めたッ!」
↓
セリゼ、湖に立つ。
古いマントをしたまま苺アイスを食べるという、春の陽気も落ち着いてきた頃。
↓
ヒマ分岐「湖で遊ぶ」
※あまりにもヒマな展開だとプレイヤーが思い始めてきた
↓
〇
↓
こいつ(セリゼ)に何をさせる?:NUK分岐システム
↓
ルート「殴る」
↓
あまりにもヒマを持て余したセリゼが湖面に魔力をこめて殴りかかる!
↓
当然ながら湖の精霊、イーシィが見かねて登場
イーシィ「なんでそこまでヒマなんですかセリゼさん。もうちょっと有意義なことはないんですか」
セリゼ「正直反省している。不老不死というのはこういうことになってしまうんだ、勘弁してくれ」
イーシィ「やめてくださいよ、わたしも不老不死なんですから。お先真っ暗じゃないですか」
セリゼ「だよなぁ……ん? お前その話で言うと私を何気にdisってないか」
イーシィ「(ヤブヘビっちまった!という高貴な顔)」
結局は与太話生成システムというか、話のネタに困ったときにダイスを振ってさぁどうしよう、っていう事なんですけど。
ただ、今回は湖の精霊・イーシィが出てきたから話はよかったんですが、「キャラ独りで行動の可能性が完結しかねない」という欠点があります、このシステム。
なので、どこかのタイミングで、もうひとりの相方的なキャラを操作する必要があるのですが、それってソロプレイとしてやりにくくないか?という懸念があります。そこはもうちょっと詰めます。
あと、NUK分岐システムですが、基本、ダイスの目の数と対応出来れば、行動パターンは3つ以上にしてもいいんですが……。
しかし16面ダイスとかになると、やっぱりそれぞれの出目に対応する行動パターンを作るのが手間ですよね。それだけ行動パターンを増やすと、ゲームのシンプルな攻撃力が失われそうですし。
やっぱり基本は呑む、打つ、買うという路線の3つの行動、で行動パターンを定めたほうが良さげです。
キギフィ・シロップ
……北方の町・ほうき星町在住。最強の金髪美少女。もと、特殊部隊GMP3(じーえむぴーすりー)の切込みエース。得物は槍とハンドガンとメカ般若の面。
のんきな性格、呑兵衛な生態。何度も言うが顔が良い。顔が良すぎる。最強だ。
現代編「ほうき星町シリーズ」の脇役筆頭の美少女。フレアの家(湖畔の高台の家)の居候3号。仮面ライダーじゃないんだから。
キギフィ・シロップというのは、本名ではない。GMP3の時のコードネームで、古代語で「小鳥」(Kig-Ify)。シロップというのは、自分と幼馴染の委員長が、ともに好んでいたパンケーキに由来する。つまりは偽名である。そして、本名を知っている者は、もはやこの世に誰ひとり居ない。
もう少し言えば、正確な偽名としては「キギフィ・F(フルル)・シロップ」だそうだ。フルル、というのは前述の幼馴染の委員長の名である。だが、きちんと名乗ろうとも「これは死んだ自分の恋人の名前で、恋人な彼女は今も幽霊となって私の背後にしばしば居て……」という説明を、誰が聞きたがるのだ、っていう話である。
作者、あまりこいつ、過去にとらわれない人間だと思っていたが、いいんちょ関連のノスタルジアには妙に固執するな、と気づくの巻。
趣味は飲酒。飲酒に関して凄い。量が。とても陽気な飲みっぷりなので迷惑になる事ぁないが、それにしたってな量である。
とてものんきで鷹揚な性格で、いつも自然体で、かつ圧倒的な美形なので、ごく一部のどうしようもない嫉妬メン以外は、だいたいキギフィの事を好く。
仕事をしているようには見えないが、ほうき星町でイラストレーターをやっている。意外と絵がうまいのである。
たまに、暗い早朝に、湖畔を歩いて、漂着物で遊ぶ。(ビーチコーミングという)
人間(にしては)最強レベルの体術、射撃術、槍術。特殊部隊仕込みの毒無効の体。それとはまったく無関係の美貌。ほうき星町の住人の例によって、トンチキ性能であるが、どうせほうき星町住人なので、こいつもまた暇人である。てことは、こいつはほうき星町的にはいたって凡人なのか……?
キギ「照れるなぁ。この町のひとにとって、【暇な凡人】って誉め言葉じゃん」
ほめてねーよ。
彼女は過去を語らない。ほうき星町の連中は大体において語らないが。
キギフィは自分の過去を「語るべくもない」と思っている。価値を見出していない。いまをのんきに過ごせれば、それで重畳、というところだ。やはり、とてもほうき星町の人間らしい。
だが彼女の美貌と世界最強は、やはりa Starlight of the worldなわけである。世界はどうしたってキギフィを放ってはおかないだろう。そんな面倒くささを彼女は理解している。
理解しているが、疲れる。うむ、やはり、ほうき星町の人間らしい。
キギ「まあ、とくに不満はないよ」
月に溶けながら、そう語る相貌は、やはり美しい。
redselrla.com
redselrla.hatenadiary.jp
togetter.com (↑ 新作です)
ブログの中の人は、このレッズ・エララなんつぅオリジナル創作・妄想神話体系で15年くらい遊んでいるわけなんですが、15年もやっていると、各種設定が溜まってくるわけです。ていうか設定を積み重ねていくことが神話体系箱庭遊びです。
社会や時流と無関係に遊んでいる神話体系ですが、それでも折々の時世で「これを安易にネットに投下したらいろいろヤバいんだろうな」というネタ(設定)があります。一応、自分も社会の片隅で働いているんですよ、この神話体系を表現するためのサーバ代・独自ドメイン代・アナログ/デジタル機材とかを稼ぐために。そんな風に社会性を一応身に着けていると、やっぱり社会センスってものは育まれるわけじゃないですか。常識ともいう。それが告げるんですよ「このネタはやばい」って。
というわけで、その類のヤバめのネタを、「こういうのもあるんですよ、時世では取り扱い危険だけど」というのを、メモってみることにします。
現代篇・ほうき星町シリーズにおける「神討ち」王(ワン)・ノーヴァの「存在殺し」の必殺技。海龍の覇者たるノーヴァであるが、まず最初の津波で物理的に相手を押し流し、次の津波をカウンター的にぶつけることにより、膨大な水量の破壊力が、「概念上」のレベルにまで至る。それは不可視不触の虚数空間にも手が届くレベルで、その水圧において「存在」の強度は見事に圧殺される。ゆえに神を溺死させる。
・コメント……安易に津波や水害を使っております。ノーヴァに関しては、やはり人姿である「ブルーの幼女チャイナ服」でいくしかありませんか。
現代篇・ほうき星町シリーズにおける「神討ち」、兼、世界最強の傭兵団「フラワー・イン・ジ・アイス」の「会計」の「存在殺し」の必殺技。
「絶対に打ち破れない防御壁」を、会計は造ることが出来る。これで、敵の周囲を取り囲んで、その中で核融合を起こし、エネルギーを稼ぐ。飽和しそうになったり、壁がオカシくなりそうだったら、もう一回防御壁を取り囲ませて、その2番目の防御壁の中で核融合を起こす。これを何度も繰り返して、あほみたいなエネルギーを壁の中で産む。やがてエネルギーそのものがオカシくなって、「存在」の強度を溶かす。ゆえに神というエネルギーそのもの(管理者)であろうとも、耐えきれずにしぬ。
・コメント……安易に核を使っております。ところで今関係ないのですが、「メルトダウンな恋をする」っていうキラーフレーズが思い浮かびました。これも封印ですか
中世篇・時雨とエヴィルシリーズ
時雨、魔法都市にて32人のフェミニスト魔術師な教授に取り囲まれて論難される
↓
教授たち「お前のルックスはなんだ、少女性(フリルひらひら白ワンピロングスカート、黒髪ロング)を追求しやがって、それだから世の女性は抑圧されるのだ、男根主義への奉仕もたいがいにせよ」
時雨「いいがかりのイチャモンがここに極まれりだよぅ」
教授たち「お前は相棒の黒魔男に料理を作ってるじゃないか、家父長主義、男根への奉仕もたいがいにせよ」
時雨「雑すぎるよ、その論理って女のひとは料理作れなくなるんじゃないのって気がするよー」
教授たち「我々は女性の権利と尊厳を保護するために活動し、お前を救おうとしてるにも関わらず、あなたはそれを否定しようとする、これはまさにセカンドレイプの男根追従の奴隷ではないか……(以下エンドレス」
↓
エヴィル、据えかねて魔術で32人の教授を虐殺
※コメント…… っていうプロットなんですけど、まあ雑なフェミニズムを使った話なんですけど、ようは「話をきかん説教癖のやつら」をなぎ倒すって話です。しかしブログ社会でやるとなると
同人音楽サークル・8TR戦線行進曲の新曲。リフが完成し、ヴォーカル口上を録音しつつありましたが……
「毒殺の歌」
そこなるお前(おまい)の原罪(つみ)のせいだと
都の東西南北 誰もが呼ぶ
ホラホラトリカブトだ もいで自ら食べろと
神威の託宣 equal =共感断罪」そこから生まれる毒キノコ
世間の大地に咲く彼岸花
次はあいつの口を塞がん
土鍋に混ざりてコロリと命中!井戸端会議はDancin' go mad
「いいね!」「いいね!」「いいね!」「いいね!」の数の力じゃ
あいつを殺して、家族をツブして、
あたくしひとりを救ってメサイア!
ナントモ都合のこれまた見事に良すぎる話よ!これこそ獣の生まれし郷(クニ)の
淀みに腐った楽園天国
かける情けの有りようものか
かくして獣は喰らいはじめる
誰が呼んだか「蟲毒の王」
老いも若きも腹の内
「殺すくらいならアイツを先に!」と
しゃん事云うた奴から喰らう!※しゃん事……出雲弁で「そんな事、そのような事」
※コメント……まぁこのご時世(2020年4月)ではアウトですね。
このブログのコメント欄や、ホームページの掲示板、ついったーハッシュタグ #レッズエララ より、ご意見・ご感想・ご質問などのおたよりを承っております。
回答は、その場で直に(コメント欄、ついったーリプライ)ではなく、
不定期に、このQ&Aコーナー記事にて回答させて頂きます……というスタイルにします(宣言)。
よろしくお願いします。
レッズ・エララの歴史の中で、不本意にも数学が急速に発展した時期がある。それは中世であった。はっきり言って俺様は、その歴史的経緯に納得していない。
なにせ、中世の最先端数学者たちは、数式を使わずに、数式を越えた数学を行っていたからだ。
学者たる俺様としては、数式を使って、中世時代の最先端数学を説明したい(そりゃそうだ)。なのだが、当のあいつらが数式を使っていないので、それに習うというか、もうホントしょうがないので、この記事では数式を使わずに、レッズ・エララ中世数学について語る。
奴らはどういう形で数学していたか。
簡単な話だ。殺し合い、決斗だ。
時雨君には幾人もの武道ライバルが居たが、その中でも最も強いやつの筆頭が、この竜人傭兵(リザードマン)だった。歴戦の戦闘用外套を羽織った、大柄の壮年な竜人の、鍛え上げられた巨躯からの一撃たるや、まさに戦鬼。
しかも、こいつは右手の大刀に、「降神(おろしがみ)」をしやがった。神を降臨させ、装備の一つとする。現状、これを越える威力を持つ「武」は、レッズ・エララには存在しない。
大刀を振り下ろす竜人は鬼か神か。風はうなり嵐と化し、震える地は血を流さんばかり。
だが時雨君は。
時雨「漸次……抜刀……」
手に持つ妖刀・落葉から、電磁波のように、奇妙に震える黒と紅の2本の線が出た。
時雨君は、あまり動いていない。
居合抜きの作法。
時雨君は、抜刀術を放つ。
時「微分剣ッ!!」
次の瞬間、あの竜人が右手と大刀に降臨させていた神威が、消えた。神が、斬られた。
竜人は死んでいない。右手も付いたままだし、大刀もそのままだ。だが、一番驚いているのが益荒男たる竜人であることは言うまでもない。
「なんで俺は死んでいないのだ」という。
竜人「剣聖……貴様、一体、何をした?」
時「新作の奥義だよ」
奥義って、小説作品みたいに出来るもんなのだろうか。
生き延びた竜人。どう考えても負けなのだが、真の武人はこの「微分剣」なるものに興味津々だった。
竜「【漸次抜刀微分剣(ぜんじ ばっとう びぶんけん)】と申すか」
時「わたしも、よく意味はわかってないんだけどね」
遠くを見つめて口笛を吹くかのような、味わい深い表情をする竜人。
竜「俺は意味のわからない剣で死ぬはずだったのか……」
時「あー、ごめんね、今の撤回。覚悟の剣士にそういう言い分は失礼でした。でも、わたし、この剣の【微分】って考えが、上手く説明出来ないんだよぅ。エヴィル君おねがーい」
エ「俺様に投げるのか、というツッコミもあるが、しかし確かに俺様の出番よな。じゃあ微分の定義からいくか。導関数f’(x)を求めるにあたって……」
竜「待て待て、黒魔まてまて」
エ「ああ、xとyの定義がまだだったな」
竜「そうじゃなくて。x、y……関数……とは、何だ?」
そりゃそうだわな、って話だ。武人を貶すつもりは毛頭無いが、剣士や傭兵をやってて、数学に触れる機会はないわな。
エ「とりあえず、時雨君が分かってる事を述べてみようか。適時俺様が理屈を補足する。そっちの説明の仕方のがよかんべ」
時「そだね。ええとね、微分剣をするにあたっての基本的な考え方というか、剣術の基本のキの再確認なんだけど」
竜「応よ」
時「モノを斬るのは、モノを2つに分けることだよね」
竜「……」
この沈黙に含まれている成分のほとんどは「おいおいこのレベルの当たり前のことからの確認かよ……」というものだったが、それはさておき話を進めよう。
時「基本的に、わたしたちSSSSレベルの剣士は、世の中の固いモノで斬れないものはないわけです」
竜「そうだな。こないだもダイヤモンドを斬ったぞ」
エ「おいバケモノども」
時「つまり、形あるものは、斬れます。では形のないものだけど、まあ魔法の炎とか、水とか、斬れるよね」
竜「そうだな。まず手始めに炎熱魔法だな」
エ「とりあえずビール、みたいなノリで斬るのやめようか」
時「でも、霊体とかってなると、難易度は上がるわけで」
竜「やりにくい事は、そうだな。……ああそうか。神、神威の類いは、霊体の最上位か」
時「【斬れない】っていう事が、存在の定義になってるからね。存在の概念レベルで【斬れない】ってことになってる」
竜「だから俺も降神をしたのだ。あー、これで剣聖を倒せる!やった!と思った。だから頑張って剣聖と黒魔の足取りを追って、勝負ふっかけたわけだ」
時「モテモテ」
エ「世界最強の武力を得て、世界征服とか行かないってとこが武人よのぅ」
時「じゃあ、斬れないものを、斬るにはどうしたらいいかって話なんだけど、ちょっと角度を変えて、よく考える必要があるんだよね」
竜「ふむふむ」
エ「あれ、これそんなレベルでナントカなってしまう類の話なんだっけ……」
時「固いものは、その素材の結合が密だから、固いんだよね。じゃあ、霊体や神威は、結合が密なのかな? ちょっと違うと思うんだよ。いや、存在レベルの強度が凄いっていうのはそうなんだけど、でも【結合が密】という方向性じゃないと思う」
竜「確かに、改めてゼロベースで考えたら、そうだ。今まで【神だから斬れない】と思いこんでいた」
エ「安心しろ、この世の住人の99%は神が斬れると思っていない」
時「堅さじゃない。じゃあ何かっていったら、神は、【エネルギー】なんだよね。もっと言えば、【エネルギーの大本でありながら、エネルギーを管理している存在】。だから、堅さじゃなく、熱……ええと、エヴィル君、熱の変わり具合って何て言うんだろう」
エ「熱量の変化率ってとこか?」
時「さすが。そうそう、熱量の変化率。神威っていうのは、威力で。だから、変化率。もっと詳しく言うと、【こっちからあっち】の話なんだよ」
竜「こっちからあっち」
時「【こっち】にあるマナのリソースから、【神(管理者)】を通して【あっち】へ、別の何かとなって、エネルギーが行くって図式。【こっち】にあるものが、神を通過して、炎とか水とか威力とかになって、【あっち】に行くっていうことだね」
竜「つまり、変化率とは、【こっちからあっち】式が、上手くいってるかどうか、ということか」
時「すごく大雑把にいえば。まとめると、神という存在はエネルギーを管理する変化率そのものだ、って話。では、神を斬るにあたっては、この変化率そのものを斬ってしまえばいい。そうすれば神は殺せるんだよ」
竜「それが微分剣か。だが、変化率を斬るといったって、どこに変化率そのものがあるんだって話だ……」
時「そこはね、一番最初に戻って、モノを斬るのは、モノを二つに分けることってとこなんだよ。変化率って言うのを、ぜーんぶをトータルで見ようとするから狂うんであって」
エ「狂ってまで神を斬りたいかね」
時「うん」
竜「剣士たるもの当然だな」
エ「邪気の無い瞳っ……!! ダメだこりゃ」
時「そりゃね、全世界のエネルギーの管理者の総体をトータルで把握して、その本質(エネルギー創成変化率)を見いだして、ピンポイントで斬るっていうのは、基本的に無理なんです」
竜「そうだな」
エ「絶対的に無理、の間違いじゃねえかな」
時「だから、場合分けの場合分け。とにかく細かく分けるんだよ。分けることは分かることなんだよ」
竜「ふむーん。物事の基礎だな。おお、話が繋がっていく」
エ「あれー、この世ってそんなに単純だったのかー?神殺しがどんどんカジュアルになってくぞ……」
時「微分剣、っていうのは、とにかく神威……エネルギーというものを、きちんと見て、きちんと細かく場合分けして、ミクロにミクロに見て……返す刀でおっきくマクロに見る!ミクロに細かく見まくったんだから、マクロだってきっかり見えるっ!」
竜「そうだ!何日も右手の型の修行を繰り返し、次は左手の型の修行を繰り返す。そうすると、やがて全身の型が完成するという、あの図式だなっ、剣聖よ!」
時「完璧にそうだよ!」(ハグ)
この武人ども、感極まって抱き合ったぞ。
エ「あー、一つ質問。さすがに、エネルギーの微分っていうレベルは、肉眼で目視できんだろ」
時「えっ」
竜「えっ」
時「……あー、武人じゃないと、わからないかな……剣の切っ先がそのまま視線になる、っていう感覚」
竜「そうそう、斬ることは視ることに他ならない」
時「まさにそうだよ!」(ハグ)
また抱き合ってる。分かるか人外ども。
エ「つまり、あれだ。微分剣で斬ることによって、時雨君は【分かる】わけだな、エネルギー創成変化率……神の構成要素を」
時「うん」
エ「あっさり言うなぁ(頭抱え)」
竜「斬ってわかれば良いのか……それが微分剣か。……剣聖、ひょっとして、【漸次抜刀】とは、一撃だけの話ではない、な?」
時「そうだよ。何回か斬って、把握する。1回斬ったら、いっぱいわかる。2回斬ったら、もっとわかる」
竜「ふむ……。ああ、そうだ。その言い方で思い出したが、確かに、あの抜刀術、2,3回斬っている。それも、刃の角度を変えて」
時「うん、傾きを変えてるよ。いろんな変化率に対応する形でね。エヴィル君に聞いたんだけど、数学でも、【傾き】っていうんだって?」
エ「y=axの定数aか。そうだなぁ。絶対そういう意味じゃないけどなぁ」
竜「剣術の極みとは、数学だったとはな……」
エ「絶対違うと思うぞ」
竜「黒魔、ひとつ頼みがある」
エ「すげー嫌な予感」
竜「俺に、数学を教えてはくれないだろうか?」
この後、しょうがなしに俺様、竜人に、恒等式、方程式から始まって、偏微分方程式、積分とか、三角関数とか極限とか、指数関数とか虚数とか複素数とかの数学を教える羽目になってしまった。
で、一通り数学を教えたところ、
竜「積分ノ太刀ッ!!」
時「凄いっ! こんなに広範囲に微分剣と打ち合うっ!負けてられない!」
これでいいのか、と俺様思うが、実際こいつら、試し斬りと称して悪霊や堕天使や狂神を斬りまくって倒しまくっているのだから始末に負えない。
時「いやぁ、数学は約にたつね!斬れ味が良いよ!」
エ「絶対違う」
竜「黒魔、今度は月の玄神を斬ろうと思うのだが、どうにもこの方程式の式変形が上手くいかんでな……奴の論理肉体をxと置いて、結界集合Aを……」
エ「……あー、このサインカーブなー、合成写像の考えでいってみようか。この場合cとdが領域において単射だから……」
質問された数式の解はきちんと出したが……なんかもー、こう……どーだっていいわー……
(「微分抜刀斎」fin)
このTRPGは、中の人(同人サークル・8TR戦線行進曲)が制作した、基本ソロプレイ仕様の「与太話シチュエーション生成アナログゲーム」です。
ひとつでも多くの与太話ネタ(=神話)を生成するのが、制作の動機であり、最終目標です。
あなた(プレイヤーのこと。キミ。貴様。)は、中世時代に完成し、その後のレッズ・エララ世界に甚大な影響を及ぼした13巻の同人誌:
『レッズ・エララ神話体系』
を書くために、「黒魔術師」エヴィルとなって(基本的に)、剣聖少女・時雨と一緒に、世界の事物や風土を観る旅をしています。
あなたは、世界の事物や風土、怪奇幻想、意志あるひとたちの姿形、闘争の果て、神々の戯れなどを観察します。世界のそれらはあまりに膨大なので、あなたは学者らしく「カードシステム」を用いて、レッズ・エララの様々な事柄を蒐集します(民族学者・梅棹忠夫のフィールド調査的に)。
あなたは、「それ(事物ひとつ)」について、考察し、解説し、カードを執筆しなさい。
必要なもの
・6面体ダイス(6D 一般的なサイコロ)1個
・メモ帳(アナログ、デジタルは問いません。キャラクターシート用と、分岐メモ用に最低2枚は必要です。ただのA4コピー用紙で構いません)
・リプレイ投稿用のネットサービス(出目&分岐メモだけなら、twtterなどのSNSでも構いませんが、リプレイ小説テキストを載せるには、ブログといった長文投稿システムが望ましいでしょう)
あなたは、4つの「カード」を、ダイスを振ってつくります。
カードの種類(カテゴリ)は4つに分けられます。
(1)場名カード
(2)奴ばらカード
(3)Good/Bad判定
(4)形容詞カード
「それ」が登場する場所、風土を決めます。神話におけるシチュエーションの決定です。
例えば、「洞窟」「空(空中都市)」、「港」「海上」「異次元」「雪中」……
出てくるキャラを決めます。
プレイヤーキャラ(もともとのレッズエララ中世シリーズの脇役)でもいいですし、まったく新しいキャラメイクでも構いません。
例えば、「剣士」「竜」「盾マスター」「銃使い」「魔法使い」「獣」「神」「市民」とか
まずは、(1)場名、と(2)、奴ばら、を決めてみましょう。
例えばテストプレイ(中の人がローカルでやってみた)だと、
(1)洞窟、(2)竜
でした。
カードには、あらかじめ番号が振られています。ダイスの出目によって、どのカードが出るか、を決定します。当ブログ記事の「カード」記事には、当然、この番号が振られています。「カード」記事の1記事が、カードに該当します。
で、(1)と(2)だけ決めても、与太話はあまり思い浮かびません。なので、物語の「方向性」を決めます。
(3)good/bad判定 と (4)形容詞カード、です。
あなたは、ダイスを振って、その出目によって「good(良いのぅ……!)」もしくは「bad(うぅむ、悪いんじゃぁ……)」の方向に物語をつむいでいく必要があります。これはあなたの義務です。
ダイスの出目の一例ですが、
1……ほのぼのgood
2……感動good
3……シュールコメディgood
4……苦い引き分けbad
5……酷いブラックギャグbad
6……荘厳シリアスbad
みたいに
ここまで、(1)洞窟、(2)竜、(3)=4、苦い引き分け
だったとします。
(4)形容詞カード、ですが、シチュエーションの「お題」を決めます。
「薬」「蒸気機関」「時間」「書物」「天気」「湿度」……などなど
この形容詞カードですが、出たお題を使って、必ず「good/bad判定」にのっとった方向性で、物語を進め、終わらせる必要があります。
たとえば、今回のローカルテストプレイだと、「教会」が出ました。
で、だいたいこういう物語になります。
(テストプレイリプレイ)
……時雨とエヴィルが洞窟を探検していると、狭い奥まったところに、傷ついた竜が横たわっていた。誇りある死を望む巨竜は、こんなせまっ苦しいところで、対決を望む。時雨は見事にそれを果たし、このどん詰まりを大聖堂とし、巨竜の躯を弔うのであった……
さて、バトル必至な展開ですね。
ここで、バトルシステム「v.s. 我流シュトフィール・改」が出ます。
まず、どんなバトルになろうと、「時雨が勝つ」のがルールです。これは、そういうゲームなので、納得してください(ひどい
そう、これは「バトルシチュエーション・ネタジェネレータ」なんです。
まず、「フィールド」と「キャラ」を、先のでもう決定しているので(決定してなかったら、またメイキングしなおす)、次に策定するものがあります。
それは「good/bad判定」と「必殺技ジェネレータ」です。
「good/bad判定」は、次に述べる「必殺技」がそのターンで成功するか否か、の判定です。
(あ、通常攻撃でやるのもokです。ただ、キモが「必殺技」なので、今回展開の図式を簡略化しています)
必殺技ジェネレータ、ですが、これは、当該シナリオの登場キャラの技を決めるっていうものです。基本、必殺技は1つです。
まず、あなたは以下の項目を設定します。
「攻撃」ですが、以下の4つに、必ず「合計数が6になるように」ダイスを割り振ってください。小数分割記述は不可です。なぜなら、作成者(中の人)が計算障害だからです。九九が出来ると思わないでください。
(遠・強)
(遠・弱)
(近・強)
(近・弱)
時雨の数値は、あらかじめ決まっています。
(遠・強)1
(遠・弱)1
(近・強)3
(近・弱)1
この数値は、ダイスの確率数値です。つまり、時雨は「近距離、強ダメージ」がとても出やすいキャラです。典型的な抜刀斎ですね。
次に、「防御」。これは、基本「A」~「C」に、+と-をつける感じでやりましょう。Sはあまり出さない方が良いと思いますマンチ的に。
時雨の防御はC-です。紙装甲です。鎧を一切付けていない白ロングスカートワンピースですし……。
そして「速度」。これは時雨はもうSなんですが(ぉぃ)
この速さも、同じようにA~Cで決めていきます。でも、時雨が先手を取りますけどね、9割8分の展開で。そりゃそうですよね。
この「速度」ですが、先手後手と共に、「攻撃量の多い・少ない」をも決定します。FF3のHIT数みたいなもんですが、これが多いほど、「ズガガガガガ!」連続ヒットが可能です。なお時雨は多いです(ぉぃ
最後、「距離」です。
これが戦略性を深くするシステムなんですが、あなたはダイスを振って、相手との距離を定めます。1~6の出目が、そのままメルトル換算されます。
つまり、1メルトルは、最接近、6メルトルは、遠距離間合い、です。
ここまで出た情報で、必殺技を作っていきます。
例えば、洞窟の竜の場合。まず攻撃を割り振ります。
竜は、
(遠・強)2
(遠・弱)1
(近・強)1
(近・弱)2
死にかけですが、口からはく炎はやばい、っていうやつです。臓腑が腐れている可能性もありますね。半面、接近の爪(ドラゴンクロー)の威力が削がれています。
防御ですが、B-にしておきます。これは巨竜にとっては屈辱もんですが、死にかけという設定なので、仕方がない。むしろ、防御を弱くしたことによって、「簡単に勝負がついてしまう」というデメリットがあります。荘厳な弔いで八百長っぽさを出したくない、という事前物語設定では、ちょっとやりづらいです。
で、速さ。これはCです。ほぼ動けません。ああ、やりづらい。
距離ですが。今回、出目は4(メルトル)でした。まあまあの距離、っていうものです。時雨があえてとった距離、という説もあります。リプレイ小説テキストに活かしていきましょう。
さて、バトル開始です。
どうせ時雨が先手です。懐に踏み込むのは簡単ですが、それでも相手は竜!慎重に……(というテイです)。
……しかしそれは正解でした。竜、一世一代の「ラスティフレイム(錆炎)」。刀で受けたら、ひどいことになる「錆びつかせる炎」です。時雨、回避行動をとります……
このターンでは決着はつきませんでした……
……というバトルになります。
なお、「2個以上、必殺技を作ったんだけど!」ってな場合は、GMに要相談です。ていうか2つも必殺技が作れるくらいキャラメイク盛り上がったんなら、もうTRPGでジェネレータするより先に、はよリプレイ小説テキスト書いていこうぜ!仔細プリーズ!ってな話ですがw
なお、必殺技2つ以上の場合、どのタイミングでどの必殺技を出すかは、ダイス判定します。言わずもがなマンチ封じで。
こういうのを繰り返して、セッションが終わったとします。
終わったら、リプレイを書いたほうがいいです。ていうかリプレイを書くための与太話ジェネレータTPRPGなんですからこれは……。
まあ、それがめんどくても、最低限「ダイスの出目とキャラ設定、物語分岐」だけはメモっておいてください。
リプレイを書き、そして、そのリプレイをさらに「簡易にまとめた」カードを作ります。ブログ記事として。そのカードは、次回以降のセッションで、1カードとして使用可能となります。やったね!神話が増えたよ!
ということで、スチームパンクな設定を増やしたかったら、そうなりそうなシナリオを。砂塵アラビックにしたかったら、そういうロールを。そうすることによって、神話与太が増えていきます。
なお、「このカードが収められた莫大な書庫」のことを、「アカシックレコード」と呼びます。
すべてのカードはアカレに収まっています。が、カードとダイスが紡ぐ物語の分岐までは、アカレには記されていないわけです……。
さあ、ページをめくるために、骰子を転がし、カードを蒐集したまえ。